筆者はスキー場で3シーズン連続リゾートバイトの経験がある、スノーボード大好き人間です。
このページでは、スキー場の顔ともいえる『リフト券販売』の仕事内容について、私の実体験をもとに具体的に紹介していきます。
リフト券販売とはその名の通り、スキー場のリフト券を売り場の窓口で販売・引き換えする仕事のことです。
ちなみにそのリフト券販売の仕事は、何気にいくつかの呼び方がありますね。
- チケット係
- 券売
- 出札
こんな感じでいろいろと呼び方はありますが、どれもリフト券を販売する仕事のことを指します。
ここでは『券売スタッフ』として統一して書いていきますね。
さて、それではリフト券販売の仕事内容や1日の流れなどを詳しくみていきましょう!
スキー場でのリゾートバイトに興味がある!さらにいえばリフト券販売がやってみたい!と思っているなら、ぜひこのページを参考にしてみてください。
券売スタッフはどんな人が多い?
今までいくつかのスキー場でリゾートバイトを経験してきましたが、リフト券販売のスタッフは圧倒的に女性が多いです。
もちろん男性でもOKな仕事なんですが、実際私は1人しか出会ったことがありません。
男性の券売スタッフはかなりレアだと思います。
年齢層としては20代から30代後半が多いです。
スタッフのほとんどは私たちのようなリゾートバイトの派遣で来たスタッフなのですが、他にもそのスキー場の近くに住んでいて働きに来ている地元の人たちもいます。
地元の人達はマイカーや従業員用のバスで通勤していて、年齢も20代〜60代と様々でしたね。
ちなみにそういった人たちは毎年冬に働きに来ている人が多いので、仕事に慣れていてとっても頼もしいです!
仕事も慣れたものでリードしてくれるので、分からないときや困ったときは聞くと教えてくれて助かりましたよ。
あとは、そんな私達をまとめる担当の社員さんがいます。
スキー場の券売スタッフの仕事は大変?
仕事内容は覚えて慣れてしまえばそう難しいことはないです。
ただチケットの券種が多いので、最初にそれを覚えるのが大変でした。
『券種が多いってどういうこと?』
『1日券・2日券・午前券・午後券・4時間券・回数券くらいじゃないの?』
と思われるかもしれません。
私も最初は、
『1日券大人2枚ください』
『はーい』
このくらいじゃないの?と思っていました。
…が、実はそれだけではないんです。
もちろん上記のようなやり取りもありますし、全部これなら正直かなり楽なんですけどね。
リフト券販売の仕事をしてみれば分かりますが、お客さんはいろんなチケット(引換券や割引券)を持ってくるんです!
以下、一例を挙げますね。
- リフト1日券+1,000円分の食事券が付いたお得なクーポン
- リフト1日券+1,000円分の食事券+レンタル20%OFF券が付いたお得なクーポン
- 1日券50%OFFご優待券
- 1日券引き換え券
- 500円割引券
- 早割リフト1日券
- ファミリー券
- オリオンバスなどのバスツアーの1日券引換券
- ローソンやファミマで発券された1日券+お食事券のお得なパック ……etc
これらは一例で、他にもたくさんあるんです。
また、例えば『JAFの会員証を提示したら1日券○円引き』などといった提携している割引サービスもあるし、障害者割引といって、障害者手帳を提示してもらい、何級は1日券が◯円になるなど、そういった割引もいろいろあります。
あとは雪マジ19もそうです。
19歳の若者たちはリフト1日券が無料になるキャンペーン。
このように、リフト券といってもいろいろな割引や特典が付いたものがあるため、同じ1日券でも販売額が異なるんですね。
スキー場側は、どの種類のチケットでリフト券をいくらで販売したか、正確に把握しなければいけません。
そのため操作する機械にはあらかじめ、○○のチケットは●●円、△△のチケットは××円・・・というようにデータが登録されていて、それぞれ対象のボタンを押すとそのリフト券が発券されるといった仕組みになっています。
これは豆知識ですが、発券されたリフト券を見てみると隅に小さくどういう券種で発券したかが記載されていますよ。
画像の例だとリフト券には『女性限定50%OFF』と印字されていますよね。
これは、女性限定で1日券が50%OFFで購入できる割引券を使ってリフト券を買ったときのものなのでこういう表示になっています。
すべて同じように見えるリフト券ですが、実は結構奥が深いんです。
リフト券の種類はすぐ覚えられる
さてさて、こんなにチケットの種類があると『覚えられるか不安…。』って思うかもしれませんが、大丈夫です!
基本的によく使われるチケットや割引券って決まっています。
よく目にするからすぐ覚えますよ。
ほんとにたまーーに、『なんだこれ、初めて見る…!』っていうチケットを持ってくるお客さんがいましたが、そんなときも大丈夫。
スキー場側でも、チケット一覧と各チケットの対応方法を載せたマニュアルをファイルなどで用意していて、その中に『このチケットは○円引き、○○のボタンで発券』という具合に書いてくれているので、見たことのないチケットがあったらそれで確認すればOKです。
もちろんリフト券販売の担当の正社員さんもいるので、分からなかったら遠慮せずに聞いちゃいましょう。
そして最終的に、回収した割引券や引換券の枚数を種類ごとに数え、レジの発券データと合っていればOK!
間違えずに発券できたってことになります。
券売スタッフの1日の流れ
さて、リフト券販売のだいたいの仕事内容が分かったところで、券売スタッフの1日の流れをみていきましょう。
スキー場によって違いはありますが、基本的にはどこもこんな感じです。
朝:金庫からお金を出し、おつりの準備をする
お金を数えて金額が合っているか確認。
リフト券を販売する準備をします。
7:30-8:00頃〜:リフト券販売開始
リフト運行の30分前くらいから販売し始めます。
午前中:リフト券販売のピーク
土日祝日はとても混雑します!
行列で次から次へと来るお客さんに、リフト券をひたすら売って売って売りまくる!
11時頃:お客さんの波が落ち着いてくる
ちょっと一息できるかな?という感じで、徐々に来場客が少なくなってきますね。
このタイミングでそれまでの売上の集計をして、ミスをしていないかなどを小まめにチェック。
お昼前後:午後から滑るお客さんの小さな波がある
今度は午後券や4時間券を買いに来るお客さんが来ます。
とはいえ午前中に比べれば全然たいしたことありません。
13:00過ぎ:一度お金の集計・確認
売り上げたお金(現金・クレジット控え等)とレジのデータが合っているかを確認。
チケット(引換券や割引券)の枚数を券種毎に数えて合っているかも確認。
土日で忙しい日はスピーディーに凄い数を対応するので、お釣りの渡し間違えなどをしないようにかなり神経を使っていました。
電卓で手元にあるお金を数え、レジのデータと合っていたら一安心!!
お昼休憩
タイミングをみて昼食。
交代で従業員食堂に食べにいけるスキー場もあれば、お弁当が支給されてその場で食べるスキー場も。場所によって違いますね。
午後~:たまに来るお客さんの対応 or 他部署応援
午後になるとお客さんはほとんど来なくなりますが、たまに回数券を買いに来るお客さんがいるためチケット売り場自体はスキー場クローズまで開いています。
券売所でゆっくりできたり、はたまた他部署の手伝いに回されたり、この時間はスキー場側の指示によりますね。
17:00頃:勤務終了
クローズの時間が近づいてきたらレジ締めをして、その日に売り上げたお金などを事務所に預けて1日の業務が終了です!
リフト券販売の仕事に必要なスキル
券売スタッフはお客様とやりとりする接客業です。
私が実際に仕事をして感じた、券売スタッフとしてあるといいスキルは以下の2つ。
スピード感
土日は長蛇の列が数時間続くことがあります。
これは程度の差はあれ、経験上どこのスキー場もそうでした。
次から次へとお客さんが来るので、丁寧かつスピーディーに対応することが求められます。
とはいえそんなに焦ることはありません。
冷静に落ち着いて、テキパキと行えば大丈夫ですよ。
正確性
お金を扱う仕事なので、責任を持って正確に金銭の受け渡しを行わなければいけません。
集計をしてみたら○円足りない…!なんてことがないように、毎度注意しながら販売していきます。
土日などの混む日は、止まらないお客さんの対応に追われて気付かないうちにミスをしやすくなるので、焦らず落ち着いて対応していきましょう。
正直な話、私は現金がちょっと足りない…!ってことが何度かありました。
人間なので気を付けていてもミスをするときはしてしまいますが、できる限りミスをしないよう正確に対応する注意力はとても大事です。
よく聞かれること、把握していた方が良いこと
インフォメーションが別であるスキー場もありますが、券売スタッフが兼任してやっているスキー場もあります。
インフォメーションが別にあったとしても、お客さんは何かあったら近くにいるスタッフに尋ねることが多いですし、リフト券売り場は窓口的な印象もあるので何かしら聞かれやすいポジションです。
そのため、最低限以下の内容は把握しておくのがいいですね。
落とし物
スキー場によっては、落とし物の窓口がチケット売り場と併設されていることもしばしば。
各スキー場のやり方に沿って対応しましょう。
ゲレンデのコースオープン情報、ゲレンデマップ
よく『第○リフトは今日動いてる?』とか『第○リフトって何時まで?』とか、何かといろいろ聞かれます。
時期やその日の天候などによって、リフトの稼働やコースのオープン状況が変わるので要確認です。
あとは大会などがあると、一般滑走を禁止して貸切にするコースもあるので、そういう情報も把握しているとスムーズに対応できてgoodですね!
ゲレンデマップに関しては、基本的にどこのスキー場もリフト券売所の窓口横などに置いてあるので、聞かれたときはそれを案内するか、手元に用意している場合は渡してあげるイメージです。
リフト券販売の仕事は英語力が必要?
日本の雪質は世界的にみても良いので、海外からスキー・スノーボードをしに来る外国人のお客さんもいます。
最近は中国などアジア系のお客さんも多い印象ですね。
券売スタッフはお客さんとのやりとりが発生する仕事なので、もし海外からのお客さんが来たら英語で対応しないといけないのかな?と少し心配することもあるかもしれません。
結論からいえば、基本的に英語力は必要ないです。
ただし、中には英語力が必要なスキー場もあるので一応確認したほうがいいですよ。
例えば北海道のニセコや長野県の白馬など、ここは外国なんじゃないか?というくらい、外国人のお客さんで賑わっている海外で有名なスキー場もあります。
そういったところでは英語力が必須になってきますし、むしろ英語が話せるスタッフを募集しているくらいなので、もし英語力を活かしたいというならそういったスキー場を選ぶのも1つですね。
私の友人にも英語を使える仕事がしたいということで、ニセコで何シーズンも働いている経験のある子がいます。
リフト券売スタッフのバイトはリゾートバイトの派遣会社で探せる
スキー場でリゾートバイトをしたいと考えているなら、リゾバ専用の派遣会社に登録してそこから行くのがおすすめです。
一応各スキー場のサイトにも『冬季スタッフ募集』などといった募集ページがあるので、直接スキー場に応募することもできます。
ただ、基本的には派遣会社を通した方がいいですね。
なぜなら派遣の方が時給が高い場合があるから。
同じ仕事内容でも、スキー場に直接雇用されている地元の人達と派遣で来たスタッフでは時給が違うといったことがあるんですね。
そのため、時給やお給料の話は基本タブーです…!トラブルになりかねません。
そして券売スタッフの仕事は、スキー場での仕事の中でもかなり人気の職種です。
基本的に各スキー場2〜3名程度と募集人数が少ないので、どうしてもすぐに埋まってしまいがち。
これは派遣会社の担当者さんもいつも言っていることなので、もし気になっているなら早めの応募が良いですよ!
もうこの冬はスキー場でリゾバすると決めているなら、9〜10月頃には動き出した方が希望の場所や職種に就ける可能性が高いです。
ちなみに私はいつもリゾバ.comを使っていました。
何か分からないことがあれば担当のスタッフさんが親切丁寧に説明してくれるので、問題なくリゾバライフを過ごすことができましたよ。
まとめ:リフト券販売の仕事をして、休日はタダでスノボを楽しもう!
リフト券販売の仕事、具体的なイメージはつかめましたか?
仕事は忙しい時間帯もあるけど、覚えてしまえば大丈夫です!
それにスキー場に来るお客さんは雪山に来た開放感からか、結構フレンドリーな人も多いです。
『お姉さん、可愛いっすね!』と、リフト券の受け渡し中に声をかけてくれるノリのいいボーダーもいましたし、常連客のスキーヤーのおじさんは顔を覚えてくれて、来たときに手を振ってくれたりしました。
そういうのは嬉しいですし、お客さんとちょっとした会話を交えながら仕事ができたら楽しいですよ。
そしてスキー場でバイトをしていれば、休日はリフト券無料で滑り放題!!
これこそスキー場でリゾートバイトをする醍醐味です。
券売の仕事は基本的に座りっぱなしの仕事なので、休日はスノーボードで思いっきり体を動かして楽しみましょう!